議会報告

平成14年度県議会定例会 一般質問

2001/02/25

■21世紀における県と政令指定都市の関係について
 地域の課題には、市独自で解決できるもの、県の権限に属するもの、さらには市と県が一緒になって初めて解決できるもの、さまざまある。そうした地域の課題を市民と市、そして県が一緒になって取り組むこの会議は、まさに分権時代にふさわしい枠組みであり、議員として、ぜひこうした場に積極的に参加し、市民の声を聞き、県に伝えてまいりたいと考えている。
 このような場が実現されれば、市民にとっても、市政ばかりでなく県政を身近に感ずるよい機会となると考える。このような点でも、県との新しい関係づくりに大いに期待しているところである。分権時代にあって、広域的自治体である県は、環境問題や広域的な課題ばかりでなく、市民であり県民でもある住民の声にもよく耳を傾け、市民が求めるサービスを十分に把握することが何よりも大切であると考える。
 そこで、知事は、日ごろから県内各地の県民集会に参加されたり、県民から届けられた手紙の一つ一つすべてに目を通され、丁寧な返事も出されていると伺っている。分権時代の県と政令指定都市は、互いにこれまで以上に、より緊密な関係を構築すべきと考えるが、知事はどのように考えているのか、所見を伺いたい。
(知事答弁)
今後も行政ニーズの把握には、これからも十分力を入れていかなければいけない。
 そのいろいろな把握の手段、あるいはツールといたしまして、いろいろな市でいろいろな工夫もしておられます。新市長さんもいろいろお考えになっておられるということでございます。そういったところで凝集されてくる市民の皆様のご意見を私どもも十分聞かせていただいて、その中で、どういう役割分担の中で連携・協調しながらニーズにこたえていくかということに、今後も力をいたしていかなければいけない、こういう思いでございます。
 今までも政令市とは、そういう意味で大変活発な調整も行ってきております。首長の間の懇談会というのもございますし、いろいろな連絡の協議会というのも設けているわけでございます。そういうような形で、実際に市民の皆様に十分満足していただけるような取組の内容を、今後も考えていかなければならないと思っております。

■県民サービスの向上について

(1)アクションプログラム等の取組内容について
 今回、県が作成した第二ステージのアクションプログラム案によれば、我が党が長年にわたり要望してきた郵便局の自動払い込みを平成15年4月から、県税と県営住宅の家賃において導入するとのことであるが、これは県民にとって大変喜ばしいことと思う。
 郵便局の自動払い込みは、県民が県税などを納める際、郵便局の窓口にわざわざ足を運ぶことなく、貯金口座から自動的に引き落とされるもので、県民の利便性の向上に直接結びつくものであります。また、郵便局は県内に748局あり、それぞれが地域に密着して住民になじみが深く、多くの県民が利用しているところであり、県民の窓口サービスの充実を図るためには郵便局を最大限に活用すべきであると考えている。
 今後も郵便局の自動払い込みにおいても、県立学校授業料など取扱業務の一層の拡大が図られますよう、この場をおかりして強く要望させていただく。そこで、そうした窓口サービスの充実など県民サービスの向上に関連して、何点か知事に伺う。
 まず、今般、県が作成したアクションプログラム案では、県民サービス向上の取組の中で、窓口サービスなどの一層の充実に取り組んでいくとのことでありますが、全体としてはどのような取組を進めていこうとしているのか、知事のご所見をお伺いいたします。
(知事答弁)
 窓口のサービスを拡大して迅速に行政ニーズにこたえる、そして的確なサービスを行うということで、いろいろな工夫をいたしております。例えば、県民の皆様から寄せられたご意見につきましては、必ず1週間以内にはレスポンスをする。クイック・レスポンスということで、意見が寄せられたからといって漫然とそれをデスクに積んでおく、あるいは電話を受けたけれども「それは後で」というようなことはしないというようなことも、強く行っているところでございます。また、窓口対応の責任の明確化、あるいはお客様が「あの人に話をしたんだ」ということがはっきりわかるように、名札の着用ということも行い始めたところでございまして、そういう考え方で一つ一つの窓口サービスを充実させていきたい。
 郵便局におけるお話については、お話しいただいたところでございますけれども、パスポートの日曜交付でございますとか、そのほかにも警察署における更新免許証の即日交付であるとか、将来では県営水道料金と市町営水道・下水道使用料の一括納付制度の導入というようなことも構築をすることとして、準備を進めているところでございまして、こうした個々具体的な事柄について、着実に窓口サービスの充実を図っていく、こういう取組姿勢でいるところでございます。

(2)電子申請届出について
 今日の情報化の飛躍的な進展により、自宅や職場から県の窓口に出向かなくとも、情報技術を活用して県に対する届け出が行える条件が整いつつある。
 こうした背景なども考慮されて、このたびのアクションプログラム案でも電子申請・届け出の実現に向けた取組スケジュールが明らかにされたことと思うが、これらの取組を進めるに当たって、県民サービスの向上の視点も踏まえた本県なりの工夫など、県の取組の基本的な考え方について、知事の考えを伺いたい。
(知事答弁)
 県としては申請・届け出の電子化を、平成15年度の試行を経て、平成16年度以降、可能な手続から順次実施をしていくということといたしてございます。県税の申告などにつきまして電子化することによりまして、サービス向上に大きく寄与するものではないかということで、取り上げるものを少し優先的、重点的に絞って考えていくとか、あるいは県民が届け出に必要な情報は簡単・迅速にアクセスできるよう、ホームページ等で手続案内をするというようなこと等も念頭に置いた検討をいたしているところでございます。
 こういった私どもの勉強、国や他の団体の動向を把握し、連携を強めるということも必要でございますし、何と申しましてもセキュリティ等の問題を、どういうふうにきちんと対応できるかということも大きな課題でもあるわけでございます。着実に、しかし間違いのないような取組をしていかなければならないと思っております。

■住宅政策について

(1)重点政策について
 県では間もなく、今後の住宅・住環境ビジョンを明らかにし、新たな推進施策などを定めたかながわ住宅計画を改定すると伺っている。県の住宅政策も、来るべき時代の状況に的確に対応し得るものへと転換を図ることが必要となってきていると思うが、昨今のさまざまな社会情勢の変化を踏まえて、これからどのようなことに重点を置いた住宅政策とするのか、知事の所見を伺いたい。
(知事答弁)
 私ども、整理をいたしました今の段階では、4点ほど柱立てをして取組の方向性を明らかにしていこうと思っております。
 一つは、お話をいただきましたけれども高齢者対応ということでございます。第2点は、県民の皆様からは住宅の新築、建てかえ、リフォーム、さらには住みかえなどが安心して行えるような情報提供が大変多く求められてきているところでございますので、こうした住宅に関する相談や情報の提供というのも重点的に取り組むべき課題の一つであろう、かように思っております。その中には、公共住宅に加えまして高齢者住宅に関する民間の賃貸住宅の募集や空き家の情報など、一元的に提供できるシステムもつくるということも考えているところでございます。
 第3番目といたしましては、既存の住宅を適正に維持管理して、長く使えるようなストック対策への取組。 そして4番目は、環境負荷の低減に向けた環境と共生する住宅の普及に努めるというのも、将来の方向性として、住宅政策として大切なことであろう、かように考えているところでございます。

(2)「かながわ住宅計画」について
 住宅政策を推進する上での、公共と民間の連携のあり方についてであるが、これからも安心して暮らすことができる住まい、まちづくりの実現に向けて、かながわ住宅計画を効果的に推進するためには、活力ある民間事業者を活用した住宅政策に転換するということが必要になると思うが、県としては、かながわ住宅計画を民間活用という視点に立ってどのように進めていこうとしているのか、知事の所見を伺いたい。
(知事答弁)
 これからの住宅計画の進め方の中では、かなりというか、原則的には民間の活動でカバーできるのではないか、どうしてもカバーし得ない部分について公的な部門が補完をして行っていけば、それで住宅供給に対するニーズは満足させられるのではないか、そういう観点からの住宅への取組が、今後、公的部門には適当であろう、こんな考え方でおります。
 では、どういう部門がどうしても公的部門でカバーすべき、あるいはするのが適当かということにつきましては、例えば、先ほどちょっとお話しいたしました高齢者向けの住宅の供給でございますとか、あるいは、ある地域全体、住宅市地を全体として再整備をしていくというようなことについては、民間事業者だけではなくて公的部門が一緒に動いていくということで、スムーズに動いていくことが多いのではないかとか、あるいは老朽化した分譲マンションをどういうふうに改善していくか、新しい、住みよいようなものにリフォームしていくかというようなことにつきましても、なかなか多くの居住者がおられまして、その方々だけの中で処理が完結するのが難しい、そういう課題もあるようでございまして、そういうようなことにつきましては公的部門から補完をする、あるいは側面からの情報提供、あるいはご相談にも乗るというようなことが、住宅の、私どもの今後の取組について必要な部門ではないかというふうな形で考えているところでございまして、民間活用という視点から、さまざまな工夫を凝らしながら、全体としての住宅計画がうまく進んでいくように努めてまいりたいと思います。
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■少子化対策について
 神奈川の将来像を見据えた中長期的な視点から、現在の急速な少子化に歯どめをかけ、人口の構成を変えるようなインパクトを与える施策や対策を議論し、県民の方々が無理なく子供を産み育てることができる社会をつくり、少子化問題を克服していくことを、県政の中核的な課題として受けとめていくべきであると考える。
 このような時代の新たな要請にこたえるためには、関係部局の取組を等距離で見詰め、専門的に考えるセクションを設けることや、全庁横断的な取り組みがスムーズに行えるような体制づくりが望まれているところである。
 そこで、より大局的で総合的な視点から、県全体として少子化問題への取り組みを進めていくべきと思うが、知事の所見を伺いたい。
(知事答弁)
 先般ご披露をいたしました少子化時代の子育て支援取組指針につきましても、今までの県の活動の中から県全体の基本的な考え方を整理いたしまして、県民の皆様と認識をともにしよう、そして取組を進めていくことに寄与するようにということで考えているわけでございます。
 今後とも、お話しいただきましたように、少子化問題の重要性はより高まってまいります。専門性ということ、それとあわせまして横断的、総合的に施策が推進できるように、ただいま申し上げました会議を活用してまいりたいと当面は思っておりますけれども、ことし予定をいたしております新総21の点検の中で、改めて取組の内容、範囲、効果的な推進の方法、仕組みなどにつきまして、もう一遍、庁内で議論を重ねて、再検討するということも考えているところでございます。

【自席発言】
 知事には前向きなご答弁をいただいておりますことを心から感謝申し上げたいと思います。
 1点だけ要望させていただきたいと思いますけれども、日本は有史以来、戦争や、あるいは伝染病等々がない限り人口はふえ続けてまいりました。しかしながら、ここのところの調査の中では人口等も頭打ちということで、一方では少子化もハイスピードで進んでいく、こういうことであります。 先ほど知事のお話にもありましたが、子育ては、あるいは少子化等々の原因となるところは、個人的な考えは個人的な考えとしてあるということでありますが、私は、その個人的な考えも、社会の子育てしづらいという、こういう状況を見据えた中で個人的な考えも生まれ出てくるのかな、こういうような視点に立ってまいりますと、やはり違和感なく子育てができるというような環境づくりというのが必要で、大切ではないか、また、少子化は大きな社会問題ではないかととらえております。
 今、県庁で進めておりますことは、福祉部が中心となって横断的にということでありますけれども、となりますとなかなか、福祉部にも限界があるのではないのかな、むしろこうした大きな問題は専門的なセクションを設けながら、それぞれ、県土整備部等々、あるいは教育庁、あるいは福祉部等々が等距離にありながら議論を重ねながら、この大きな課題に対して議論をし、施策を講じていくべきではないかと考えております。この実現が相なって初めて神奈川の確かな前進、そして絶え間ない前進があろうかと思いますので、どうぞこの新総21の見直しに準じていただきながら、こうした点にもしっかりと取り組んでいただきますことを強く要望をさせていただき、質問を終わらせていただきたいと思います。